「新型コロナウイルス感染肺炎流行に積極的に対応するため労働関係の関連業務を適切に行うことに関する通知」
2020/01/31各地級以上の市人力資源社会保障局：
新型コロナウイルス感染による肺炎の感染症に対する防止抑制措置を講じ、感染拡大防止抑制期間の労働関係問題に適切に対応し、企業の通常生産経営における秩序を保障し、労働関係の調和と安定を促進するため、「人力資源社会保障部弁公庁による新型コロナウイルス感染の肺炎感染拡大防止抑制期間における労働関係問題を適切に処理することに関する通知」（人社庁発明電〔2020〕5号）の精神にもとづき、関連業務につき下記のとおり通知する。
一、労働関係の安定を全力で守る
企業は労働契約法第40条、41条にしたがい隔離治療期間または医学観察期間および政府の実施する隔離措置またはその他緊急措置により通常の役務を提供することができない新型コロナウイルスに感染した患者、感染が疑われる病人、濃厚接触者と労働契約を解除してはならない。従業員が隔離治療中または医学観察、政府による隔離措置の実施またはその他緊急措置の期間中に労働契約期間が満了した場合、従業員の医療期間が満了するか、医学観察期間が満了するか、隔離期間が満了するかまたは政府の講じる緊急措置が終了するまでそれぞれ延長する。
二、従業員の賃金報酬権益を保障する
新型コロナウイルス感染の肺炎患者、感染が疑われる病人、濃厚接触者がその隔離治療期間または医学観察期間または政府の実施する隔離措置またはその他緊急措置により通常の役務を提供することができなくなった従業員に対して、企業は通常の役務を提供したものとみなし、従業員に通常勤務時間の賃金を支給しなければならない。
三、広東省に戻り職場復帰していない従業員の休日休暇を合理的に手配する
感染拡大により予定どおり広東省に戻り職場復帰することができない従業員に対して、従業員と協議による合意のうえ、企業は優先的に従業員の年次有給休暇を手配するよう考慮できる。このうち、従業員の勤続年数が1年以上10年未満のとき、年次休暇5日；10年以上20年未満のとき、年次休暇10日；20年以上のとき、年次休暇15日とする。従業員は年次有給休暇期間において通常勤務期間と同じ賃金収入を享受する。
四、企業の通常生産経営における秩序を保障する
企業は感染拡大により生産経営が困難となった場合、従業員と協議による合意のうえ給与調整、勤務と休暇の交替制、勤務時間短縮、自宅待機などの方法を講じて業務職位を維持し、できる限り人員削減を実施しないか最小限に抑えることができる。条件に該当する企業は、規定により雇用安定手当を享受することができる。
五、従業員の稼働停止または生産停止期間における待遇を保障する
企業が感染症により稼働停止または生産停止となり、賃金支払の１周期（最長30日）を超えない場合、通常勤務時間により賃金を支払わなければならない。賃金支払の1周期を超える場合、従業員の提供した役務にもとづき、双方が新たに約定した基準により賃金を支払うことができる。企業が従業員の勤務を手配しなかった場合、当地最低賃金基準の80％を下回らない従業員生活費を支払うものとし、当該生活費は企業が再稼働、生産再開または労働関係を解除するまで支給しなければならない。
六、労働人事紛争の予防調停を強化する
感染症の影響を受けた当事者は広東省事務手続のWeChatミニプログラムを通じてまず調停を申込み、電話調停またはオンラインビデオ調停など非接触型のリアルタイム通話方式を通じて、省外において紛争を解決し、当事者が往復し集合する回数を少なくする。感染症の影響を受けたことにより当事者が法定仲裁時効期間内に労働人事紛争仲裁を申し立てことができなかった場合、仲裁時効を中断する。時効を中断した原因が除去された日から、仲裁時効期間は計算を継続する。感染症の影響を受けた当事者または代理人が、仲裁機関において審理手続に出席することができない場合、仲裁機関に審理の延期を申し立てることができる。感染症の影響により労働人事紛争仲裁機関は法定期間内に案件を審理することが難しくなった場合、審理期限を相応に延期することができる。
七、サービス、指導、監視測定および対応処理の業務を遂行する
各地の人力資源社会保障部門は属地主義により責任を果たし、感染症の影響を受けた企業に対して労働者使用に関する指導を強化し、労働関係リスクを早期に予測かつ警告するため警戒し、従業員の合法的権益を確実に守らなければならない。感染拡大防止抑制業務の要求を勘案して、労働者密度と人員流動性の高い企業に対する労働者使用状況の監視測定を強化し、突発的状況を効果的に防止し、これに対応しなければならない。
広東省人力資源社会保障庁
2020年1月25日
